1. はじめに

日本人とフィリピン人の国際結婚は非常に多く、配偶者ビザの申請もよく行われています。しかし、フィリピンの婚姻制度や必要書類は日本と大きく異なるため、申請時に注意が必要です。
この記事では、フィリピン人との結婚で配偶者ビザを申請する方法を、文化的背景・法律・手続き・不許可回避策まで徹底解説します。


2. 配偶者ビザとは?

在留資格「日本人の配偶者等」は、日本人と結婚した外国人が日本で生活するために必要なビザです。このビザを取得すると、以下のメリットがあります:

  • 就労制限なし(アルバイト・正社員・自営業すべて可能)
  • 在留期間は1年・3年・5年(更新可能)→取得時1年、最初の更新時1年、2回目の更新で3年となるケースが多いです。
  • 永住申請や帰化申請へのステップになる

3. フィリピンの婚姻制度の特徴

フィリピンはカトリック信仰が強く、結婚は宗教的にも非常に重視されます。
そのため、以下の点に注意しましょう:

  • 離婚制度がない
    → フィリピンでは原則離婚が認められず、過去の婚姻を解消するにはAnnulment(婚姻無効手続き)が必要。(フィリピン人同士の場合)
  • 婚姻証明書の発行機関
    → PSA(Philippine Statistics Authority)が婚姻証明書を発行。
  • CENOMAR(独身証明書)
    → 結婚前に必須。

なお、フィリピンの結婚できる年齢は、男女ともに18歳以上です。


4. フィリピンで先に婚姻手続きをする場合の流れ

配偶者ビザを取得する場合は、その前に婚姻している必要があります。その手続きは日本でも配偶者の母国でもどちらが先でも構いませんが最終的に両国での手続きを完了させなければなりません。こちらは、婚姻手続きをフィリピンで先にする場合です。フィリピンの場合は、日本へ来るのに短期滞在ビザの手続きが必要(2025年10月時点でフィリピンは査証免除国ではないため)で面倒なので外国人配偶者がフィリピンにいる場合は、こちらの順番がおすすめです。

  1. フィリピン側の役所で婚姻手続き
  2. フィリピン統計局(Philippine Statistics Authority 略称:PSA)で婚姻証明書を取得
  3. 日本の市区町村役場に婚姻届を提出
  4. 婚姻届受理証明書を取得

5. 日本で先に婚姻手続きをする場合の流れ

こちらは婚姻手続きを日本側で先にするケースです。すでに何らかの在留資格でフィリピン人配偶者が日本に滞在している場合はこちらのケースになると思います。

  1. フィリピン人配偶者の婚姻要件具備証明書(LCCM)を取得
  2. 日本の市区町村役場に婚姻届を提出
  3. 婚姻届受理証明書を取得
  4. 戸籍謄本に婚姻事実を記載

注意:外国語書類は日本語訳を添付し、翻訳者の署名を入れること。(認証が必要な書類もあります)


6. 日本で先に結婚する場合とフィリピンで先に結婚する場合の比較

日本で先に結婚手続する場合

概要

  • 日本の役場で婚姻届を提出し、日本で婚姻が成立。
  • フィリピン側の婚姻登録は後日。

メリット

  • 日本での生活を早く始められる
  • 手続きが比較的シンプル
  • 日本語で対応できるため安心

デメリット

  • フィリピン側で婚姻登録が後回しになる
  • 親族への説明が難しい場合あり

フィリピンで先に結婚手続する場合

概要

  • フィリピンの役場で婚姻手続きを行い、PSAで婚姻証明書を取得。
  • 日本で婚姻届を提出し、日本でも婚姻が成立。

メリット

  • フィリピン側の親族に安心感を与えられる
  • フィリピンでの婚姻証明がスムーズ

デメリット

  • 手続きが複雑で時間がかかる
  • 日本での配偶者ビザ申請が遅れる

7. 配偶者ビザ申請の流れ

  1. 必要書類を準備
  2. 入管で在留資格変更許可申請(国内)または在留資格認定証明書交付申請(海外)
  3. 審査(約1~3か月)
  4. 許可後、在留カード交付

8. 主な必要書類

  • 婚姻届受理証明書
  • 日本人配偶者の戸籍謄本
  • 住民票(同居証明)
  • フィリピンの婚姻要件具備証明書(PSA発行)
  • フィリピンの無結婚証明書(CENOMAR)
  • 質問書(交際経緯・結婚理由)
  • 写真(交際期間中・家族との写真)
  • 収入証明(源泉徴収票・課税証明書)
  • 通帳コピー(貯金証明)
  • 身元保証書

9. 配偶者ビザの不許可を防ぐためのポイント

  • 交際の実態を証明
  • 質問書を丁寧に記載
  • 経済的基盤を証明
  • 行政書士に相談(必要に応じて)

10. よくある不許可事例

  • 交際期間が極端に短い
  • 年齢差が大きい
  • 同居していない
  • 収入が不安定
  • 書類に不備や矛盾がある

11. 行政書士に依頼するメリット

  • 書類作成のプロによるサポート
  • 不許可リスクの低減
  • 入管とのやり取りを代行

費用相場

  • 配偶者ビザ申請:10万~15万円
  • 永住申請:10万~20万円

12. 配偶者ビザ取得後の生活サポート

  • 住民登録・保険加入
  • 銀行口座開設
  • 就職活動(就労制限なし)
  • 税金・年金の支払い

13. 永住・帰化へのステップ

  • 婚姻期間3年以上
  • 日本での生活1年以上
  • 安定した収入
  • 日本語能力

14. まとめ

フィリピン人との結婚で配偶者ビザを申請する際は、国の制度や文化的背景を理解し、必要書類を丁寧に準備することが成功のカギです。
不安な場合は、行政書士に相談し、許可率を高めるためのサポートを受けましょう。当事務所は初回相談無料ですのでお気軽にご相談ください。

【ご注意】当ホームページの内容は、国際結婚の手続きおよび在留資格等に関する一般的な情報を提供するものであり、個別具体的な案件に対する手続きの正確性や法的判断を示すものではありません。実際の許可要否や申請書類、手続きについては、結婚手続きについては最寄りの市区町村役場と各国の大使館(領事館)等、在留資格の申請については出入国在留管理庁に確認するか、当事務所までお問い合わせください。